修理と改良について考えたこと

久しぶりのブログ更新です。

今回は作品の修理に対する考え方の変化について書いてみたいと思います。

最初は気が重かった修理作業だけど…


私は、アクセサリー作りが好きで、少しずつ作ってはメルカリなどのアプリで出品しています。
直接知っている人、Twitterで仲の良い人からはオーダーを受けて作ったりもしています。

作ったものを売るようになったきっかけはいくつかありますが、母校の先輩から「もえちゃん。お代払うからブレスレット作ってもらえない?」と言ってもらったことが大きかったです。

でも手作りのものって実際に使ってからわかることも多くて、「壊れてしまったので直してほしい」と言われることもあります。

実を言うと直接頼まれた時だけ売っていた頃は、「5千円とか1万円とか高価なものではないし、使っていて壊れたら仕方ない。もし気分的に捨てられないならおまもりがわりに袋にでもしまっててほしい」と思ってたんです。
役目を果たせばそれでいいと。

それは、自分が作ったものは可愛いけど、前のものを大切にしすぎたら新しいものを作りにくくなるし、他の人のところに渡った後のことまで気にしていたらキリがないのであまり感情移入しすぎないようにしていたんです。
手作りが好きな人としては、ドライな考え方だと思います。

でも、相手の方は直してでも使いたいと言ってくれてるし、商品のお代をいただいてるし対応していました。

新しく作るのと元通りに直すのとでは手順が違うから、気が重かったです。
自分の作品とはいえ、私は弱視なので写真を見ながら元通りに石を並べるのがなかなか大変で。
一から全部作り替えたい衝動に駆られることもありました。
1、2年前は仕事もしていて疲れていたというのもありました。

直した後は友人は喜んでくれて、その後もアクセサリーを注文してくれるようになり、
壊れたらその都度やりとりをして直していました。

仕事を辞めて少し経ってから始めたメルカリでも、最初の頃は安く売ってアフターサービスなしでやっていきたいと考えてました。

でも自然な流れで、乗り気かどうかに関わらずそういう場面も出てきます。

「やっぱり、1000円、1500円でも何回か使ってすぐ壊れるのは嫌だよね・・・」
という考えに思い至ったので始めたばかりの頃より値段を高くして「購入後3ヶ月間はサイズ調整、修理無料」ということにしました。
(石や部品が飛び散ってほとんど残ってない場合を除く)

でも、どうやったら丈夫になるか調べたり考えたりしながら修理をしていて気付きました。
お客様は「壊れた。直して」とただ何気なく言ってるわけじゃないことに。

個人から買ったアクセサリーがすぐ壊れたら
「所詮素人の手作りだからね」
と離れていってもおかしくないところなのに、修理やサイズ調整を頼む人は「修理代を払うから」とまで言ってくれる。

手間をかけて送り返してまで使い続けたいと言ってもらえるってありがたいことだと、一般論とか建前ではなくやっと気付けたんです。
(特に、私の作品を買ってくれる方には視覚障害を持つ方も多いので、郵便局に行って発送手続きするのも普通より時間と気を多く使うと思います)

戻ってきたブレスレットを触ると、ゴムがはみ出たり緩んだりしているだけじゃなく、石が少し欠けていたり、作った時と色とか感触が変わっていたりして使った後が見られます。

「そっか。持ち主と一緒に太陽の光を浴びたり、電車に乗ったりしているんだね」
「汗と一緒に本人や周りの人の気も吸い込んでいるかもしれない」
とか、触ってるといろんな事が伝わってきます。

私が作った時のままじゃなくて、「持ち主のもの」になってるんです。

お渡ししてそんなに経たないうちに調子がおかしい、壊れてるかもしれないと言われると「なんでよー、一生懸命作ったのに〜!!何がいけなかったの?」とガックリくる気持ちもあるけど、最近は前向きに捉えられるようになってきました。

何度も作り方を確認して試行錯誤することで、修理を頼まれる頻度も減っています。
今のブレスレットは、結び目や余った部分がはみ出しにくい作りになってます。

指摘で改良に繋がることも

ちょうど1ヶ月くらい前、私が石のアクセサリーを作っていることを知った母方のおばからストラップを作ってほしいと注文がありました。

おばは、大まかなイメージではなく
「新しいバッグにつけるから大きめのがいい。ちょっと高くなってもなるべく大きい石を使ってほしい。この順番で色を並べてほしい」と細かく注文をしてくれました。

作ってみたら、綺麗な色合いで石の重みも感じられるストラップになりました。

ところが、1週間後くらいに「つなぎの金具がすぐ壊れちゃって、今は手元にあったチェーンを飾りの輪っかに通してる」という報告がきて。

「えー!!!細かい注文も聞いて一生懸命作ったのに(涙)」
と少し落ち込みました。

すぐ壊れるってことは作りに無理があるということだと思っていろいろ調べて考えてみました。

調べてみると、石のストラップは重みと揺れのせいでマルカン(アクセサリーの飾り本体とチェーン、留め具などをつなぐ部品)のつなぎ目部分がずれて取れやすいという情報を見つけました。

わずらわしいから、いっそつなぎの金具は使わないで飾り本体とカニカン(市販のアクセサリーでよく使われるレバー式の留め具)でちょっと大きめのものを一体化させたらどうなるだろう?

試してみました。

テグスを2本どり、4本どりにして結び目をきっちり結んで石の中に納めれば、揺れても取れそうにありません。

デザインは普通のストラップとはちょっと違ったものになったけど、母に見せたら「これなら丈夫そうだね。金具もじょーとー」と好評でした。

開閉式なのでカバンの金具につけることもできるし、必要ならストラップ紐を付けることもできます。

作り直した後、1週間後くらいにおばに感想を聞くと「今なら全然壊れそうにない。安心感がある」と言ってもらえました。

デザインを細かく注文したことからもわかる通り、要望ははっきり伝える人なので本当だと思います。

おばの指摘のおかげでストラップの作り方を考え直すことができて、少し前にストラップを注文してくださった方にも現状を話して送り返していただいて直すことができました。

余談ですが。
試しに似たような作りのストラップを自分用に作って折り畳み白杖のゴム部分に付けてみたら、いい感じ✨


揺れても簡単には落ちそうにないし、他のストラップとの付け替えも簡単。

白杖につけても落ちにくい石のアクセサリー。
こんなのが作りたかったのよ!

まだ使い始めたばかりなので、白杖につけて毎日振って歩いたらどれくらい持つのかはっきりしたことは分からないけど、なかなかいいと思います😍

思わぬ収穫!
ちょっと大変だったけど、おばには本当に感謝してます(o^^o)

強化版のストラップはメルカリとミンネでも販売してるのでご覧ください☆

にじまじょ メルカリ

にじまじょ ミンネ

にじまじょ - 作品一覧
虹のようにカラフルな色と個性的な形を組み合わせたアクセサリーで、触れた人が元気になる魔法をかけたい! という願いを込めて、「にじまじょ」という名前をつけました🌈🧙‍♀️ 身につけて、持ち歩いて、触れて、 毎日がハッピーになるようなアクセサリーをお届けします✨ ★作品には小さな巾着が付属します。(袋の...

友人やおばさんみたいに、弱い部分を伝えてくれる人の存在って貴重ですね。

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