コンプレックスと新たな一歩

去年は、盲学校卒業生の飲み会にも参加しました。
これまで、年が近い幼馴染とカラオケに行ったりすることはあったんですが、いろんな世代の卒業生が「視覚障害者仲間」として集まっている場に出たことはほとんどありませんでした。
あまりお酒が飲めないとか、騒がしい場所で会話するのが苦手ということもありましたが、自分の中のコンプレックスが大きかったです。

コンプレックスは、視覚障害者であること自体をマイナスに捉えてのものではなくて、他の視覚障害者と比較して自分は怠け者で劣っているという認識から来るものでした。

同じ障害を持っていれば理解しあえると考える人は多いと思います。
もちろん、そういう側面もあります。
でも、結局普通の人付き合いと同じで性格の合う合わないもある。
育った環境や親の方針などで価値観の違いも出てくる。
得意不得意もそれぞれある。

それなのに、「あの人はできるのにあなたができないのはおかしい。怠けている」と、勝手に一人の人を視覚障害者の基準にしてものを言ってきたり、障害者当事者でも人の生き方にとやかく言ってきたりする人も居て。
似た特性を持つ人の集団で生きるのもなかなか大変ということを子供の頃からひしひしと感じていたので、当事者同士の集まりには消極的でした。

でも、A型事業所で視覚障害以外の障害を持つ人と一緒に働いたり、自力通勤の練習を始めたことで自信がつき、
「私は私で頑張っているから胸張っていい」
「むしろ、すごく変わった会社で働いてて、みんなとは違った経験をしているかもしれない」
そう思えるようになりました。
そして、私が気にしていたことは被害妄想のようなもので、少なくともその時に参加していた先輩たちは暖かく迎え入れてくれました。
以下は、飲み会に参加した日の日記です。

2017年8月
今日、縁あって新しい場に出かけることになりました。
それは、盲学校卒業生の女子会です。
一言でいうと、超パワフルな女性達の集まり(笑)
本当は里帰りって言う方が近いのかもしれませんが、幼馴染や同級生と遊ぶ時を除くとこう言う場に行くのは初めてなので、新しい世界に飛び込むような感覚です。
今まで参加できてなかった理由は、飲み会に参加する元気がなかったというのもありますが、コンプレックスが大きかったです。
みんな、働いていたり、結婚していたり、一人暮らししていたり、沖縄以外の場所で勉強していたり。
そういう、自立してる人ばかりなので、(ちょっと前までは)働いてなくて、実家暮らしで、家事も移動も親まかせな自分が行っても顔向けできない気がして。
でも、今は働いてるし、歩く練習もしてるし、ときどきおにぎり作るし(笑)
少しずつ前に進んでる実感があるので、これを機に踏み出してみることにしました!

コメント