『アナと雪の女王2』感想・ネタバレあり ~それぞれがやるべきことをやり遂げるまでのお話~

一昨日、『アナと雪の女王2』を見てきました!

今回のアナ雪は1作目よりはちょっと複雑なストーリーで、スケールが大きなファンタジー映画になっていました。

ストーリーとしてはちょっと大人向けで、小さい子が理解するには難しい部分もあると思うけど、アナ&エルサの歌がステキだったから年齢関係なく充分楽しめると思います。

今回は、特に印象に残った部分の感想を書いていきます。

ストーリーが複雑だった&映像の細かい部分が見えてないので、解釈が違うところもあるかもしれませんがご了承ください。

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1.アナとエルサの両親が亡くなった理由が明らかに

・実はアナとエルサの両親は、エルサの魔法の秘密を探る旅に出てそのまま命を落としていた。

今回の映画は、小さなアナとエルサの思い出の場面から始まる。

そのころはまだエルサは魔法を抑える練習をしていなくて、アナも普通にエルサと一緒に遊んでいた。

眠る前に2人の父・アグナルは、今はもう入ることも出ることもできない霧に覆われた魔法の森について話してくれた。

アグナルがまだ若かったころ。
先々代の国王でアグナルの父(アナとエルサのおじいさん)は、アレンデールと魔法の森の友好の証に、森に大きなダムを贈ることにした。

ダムの完成式典では、アレンデールの人々も魔法の森の人々も楽しく過ごしていた。

ところが。
いつの間にか人々は剣を持ち、すさまじい戦いが始まってしまった。

(その原因は、実は先々代の国王が魔法の森に住む先住民族の長を襲ったためだということが後で明かされる)

アグナルも戦いで命を落としかけるが、誰かが助けてくれて、そのおかげで今も生きているのだという。

戦い依頼、魔法の森は精霊達の怒りにより霧に覆われて他の世界から閉ざされてしまった。

冒頭で語られるこの話が、今回のストーリーで重要な役割を持ちます。

時は流れ、アナ、エルサ、オラフ、クリストフ、スヴェンの今の生活の場面が映し出される。

一人ぼっちで隠れたりせず、仲間達と楽しく過ごせる毎日。

そんな中でエルサは、自分にしか聴こえない不思議な歌声に悩まされていた。

今の穏やかな生活が続いてほしいけど、誰かが自分のことを呼んでいる・・・。

ある時とうとう、エルサは不思議な声に導かれて旅に出ることを決意。

「私を呼ぶのは誰なの? 出てきて!」
とエルサが呼びかけると、国にかかっていた古代の魔法の力が目覚めてしまう。

今作のテーマ曲『In To The Unknown 心のままに』は、その場面で歌われます。

魔法が目覚めた影響で、アレンデール中の火は消え、洪水と大嵐がやってきた!
国中の人々は急いで避難。
エルサ達は声の主を追う。

急いで駆けつけたトロールの話によると、事態を解決するには魔法の秘密を解き明かし、閉ざされた森を解放して魔法の森とアレンデールの争いを終わらせなければならないという。

今回はエルサ一人ではなく、アナ、オラフ達も一緒に旅に出ることになる。

エルサにだけ聴こえる声を頼りに進んでいくと、一行は霧に覆われた魔法の森にたどり着く。
森の中には、取り残されたアレンデールの兵士と森の先住民族たちがお互いを憎み合いながら暮らしていた。

エルサがかけていた母の形見のスカーフを見て、驚く森の人々。

実は、エルサとアナの母は、森に住む民族の出身だったのだ。

アナ、エルサ、オラフは、魔法の秘密を解き明かすためすべてを知るという伝説の河・アートハランを目指してさらに進む。

本当はこの時、クリストフとスヴェンも一緒に行くはずだったが、ちょっとしたタイミングのズレが起きて置いていかれてしまう。
うぅ、悲しい!

アートハランに行く途中、アナ達は難破船を見つける。
船の中を見て、2人は両親が乗っていたものだと確信する。

船には「魔法の源」などの言葉とともにアートハランの場所を示す地図が。

オラフがひけらかした豆知識「水は記憶を持つ」という言葉を頼りに、氷の魔法で過去の一部を見るエルサ。

そこで、両親はエルサの魔法の秘密を探るために旅に出て命を落としたこと、若い父の命を救ったのは森の民である母だったことを知る。

エルサは、両親は自分のせいで死んだと言って悲しむが、アナは「そんなことない」と励ます。
「お父様とお母様がそうしたいと思って旅に出たんだから、エルサのせいじゃない」

もしかすると2人の両親は、エルサの魔法の秘密を知れば、魔法の力をコントロールする方法が分かって、娘たちがまた楽しく暮らせるかもしれないと考えたのかもしれません。

真実を知った時のエルサの気持ちを考えると、やりきれないですね。

2.アナとエルサのおじいさんは実は悪役!?

この映画では「水は記憶を持つ」というキーワードが多用されます。

すべての鍵を握っていたはずの両親も祖父もすでに亡くなっているため、こういった設定がついたんでしょうね。

エルサは過酷な海を超えて、ついに伝説の河アートハランにたどり着く。

凍った河が見せた記憶は、恐ろしいものだった。
アレンデールから魔法の森に贈られたダムは、実は魔法の森を枯らすことを目的に作られていて、しかも先々代の国王は式典に集まってきた森の人々をやっつけようと企んでいた。

先々代の国王は魔法の森と友好関係を築きたかったわけではなく、得体のしれない魔法の力を信じる森の民族を排除しようと考えていたのだった。

アレンデールと魔法の森の真実を知ったエルサは、凍りついてしまう。

そのころ、連れていくには危険だからという理由でエルサに魔法で追い返され、アートハランから離れたところにある洞窟にいたアナとオラフも偶然その真実を知る。

「ダムは有効の贈り物なんかじゃなく、罠だった。アレンデールで伝わっていた話とは全然違う!」

アナとエルサのおじいさんは、実は悪役だったのですね。

でも、この争いがなければたぶんエルサとアナのお父さんとお母さんは出会っていないし、そう考えると複雑。

ファンタジー映画として見れば普通にありそうな筋書ですが、ディズニープリンセスの映画と考えると「そうきたか・・・」という感じです。

自分たちが信じてきた歴史と、相手側から見た歴史が違う・・・。

先住民族と開拓民の複雑な問題に触れたプリンセス映画には『ポカホンタス』があるけど、アナ雪2はファンタジー映画で架空の民族を登場させていることで、より直接的な表現になっている気がします。

自分たちのおじいさんがそういうことをしていたって知って、2人はすごく悲しかっただろうな・・・。

だけど、アナが命がけで大地の精霊を誘導して、国と民族の因縁の象徴だったダムは取り壊されました。

霧で覆われていた魔法の森は解放され、太陽の光が戻り、アレンデールと森の人々は本当の友好関係を結びます。

現実世界だとこんなスムーズにいかない部分もあるけど、子供達も見るお話の中では
「今を生きる人たちで未来は作っていけるんだよ」
という希望があるメッセージを伝えたほうが絶対いいと思います。

できることなら、現実世界もそうなってほしい。

3.エルサの秘密

・エルサは実は氷の精霊だった!

魔法の森の人が言うには、この森には火、風、地、水の4つの自然の力を操る精霊がいて、実は第5の精霊がいると信じられている。
その第5の精霊は氷の力を操り、魔法の森と外の世界をつなぐ懸け橋の役割を担うのだという。

これを聞いた時点で、伝説の精霊がエルサと関係があるのは間違いないと分かります。

でも、私は第5の精霊は別にいて、エルサを呼んでいたのがその精霊だったとか、いろいろあって氷の力をエルサに与えたとか、そんな感じだと思っていました。

はるか昔に封印された氷の女神とか魔女がいるのかな、と。

だけど、実はエルサ本人が第5の精霊だったんですね。

これも、ちょっと考えれば予想できそうだけどびっくりです。

ということは、歌声はエルサ自身の中から聞こえていたか、森自体が呼んでいたということになるのでしょうか。

エルサの中の精霊の心が「森に帰りたい!」と騒いでいたのかも。

4.いろんな意味でオラフがぶっ飛んでいた!

大筋のストーリーはシリアスですが、雪だるまのオラフは通常運転。
ことごとく重い雰囲気をぶち壊してくれます(笑)

でもまあ、もともとは子供向けの映画だし、ずっと重い場面や悲しい場面が続くと見ていられなくなるし、オラフみたいな役は重要かも。

旅の途中もずーーーっと自分がしゃべりたいことをしゃべり続けるし、エルサが声の主に呼びかけるために歌うと無理やり一緒に歌おうとするし、相変わらず頭や体がばらばらになるし。

やりたい放題のオラフだったのですが、一番笑ったのが森の人々にことの成り行きを説明するために独り芝居をするところ!

アナ雪1の愛と涙のストーリーが、面白おかしく語られます。

(以下はオラフが言ってた内容をなんとなく書きます。雰囲気で読んでください)
エルサ「アナ~!!」
パパ、ママ「アナを助けて~!」
アナ「エルサ、なんで出てこないの? 雪だるま作ろう♪」
アナ「寂しいなあ。でも、パパとママいるし」
「パパ、ママ、死ぬ」
・・・(略)
「そして戴冠式の日」
アナ「私、この人と結婚しまーす」
エルサ「そんなこと許しません!」
「アレンデールは雪で覆われる!」
エルサ「ありの~ままの~♪」
エルサ「私、氷の宮殿に一人で住むの!」

みたいな・・・。

「何をしにきたんだ!」と、突然現れたエルサ達に対し不信感を露わにする森の人々を前に、オラフはこんな感じのことを全部一人でしゃべり続けていました(笑)

あれは実際に映画で見たほうが絶対いい!!

そして、オラフがひけらかす嘘なのか本当なのかよくわからない豆知識の中に「水は記憶を持つんだって!」というものがあるのですが、これがストーリー全体で重要なキーワードになっています。

また、エルサがアートハランで真実を知って凍ってしまった時に、アナと一緒にいたオラフも一度消えてしまうのですが、そこはディズニー映画。

良い意味でお約束通りの結末を迎え、その時も「水は記憶を持つ」というキーワードがつながってきます。

でも、『プリンセスと魔法のキス』に出てくるホタルの例もあるから、オラフのこともちょっとは心配しました(´;ω;`)ウッ…

5.おめでとう、クリストフ

・クリストフがついに報われた!

これはちょっと予想していたのですが、今作の最後でクリストフがアナと結婚します。

でも、そこに行き着くまで間が悪すぎてもう・・・。

クリストフがアナにプロポーズしようとするとアナはクリストフの前振りを捻じ曲げて解釈するし、そのたびに何か起こるんですよね。

アナはエルサを助けるのに必死だから仕方ないんだけど、ちょっと見てて可哀想でした。

クリストフ→アナ→←エルサ
こんな感じ。

報われない恋感がもう・・・(泣)

でもそのおかげで、トナカイに囲まれて切ないラブソングを歌うという見せ場が用意されています!

それぞれがすべきことを終えてアナがエルサとの再会を果たした後、無事にプロポーズを成功させることができました。

第1作ではあまりヒーローっぽくなかったけど、前作からずっと女王姉妹と一緒に危険な目にもたくさん合ってるし、今回は男前になってたし、報われてよかった~。

6.アナ、エルサそれぞれの道へ

アナはクリストフと結婚し、アレンデールの女王になりました。

じゃあ、エルサはというと。

魔法の森に残り、森の女王になりました。

2人はそれぞれの場所で役割を果たすことになったけど、これからも交流は続いていく・・・という結末でした。

今回は、アナも泣きながら一人で困難に立ち向かったりと精神的に大人になっていたし、お姫様から女王になるという結末は納得です。

ということは、クリストフは山男から王様になったんですね。

これまでのプリンセス映画でも王子出身以外で王様になった人達はいたけど、特に大出世したように見えるのはなぜなんだろう・・・(笑)

きっと、前作でカッコイイ印象よりいじられ役としての印象が強かったからでしょうね。

オラフからは「臭くて勇敢なトナカイの王様」なんて言われていたし、
彼の家族であるトロール達からも歌の中でいろんなことを暴露されていたし(笑)

これこそ、男性版シンデレラ???

まとめ

アナ雪2は1作目よりもパワーアップしたと言われます。

音楽や、キャラクターたちの活躍の舞台が広くなったというのももちろんそうなのですが、一番は「仲直り」と「許すこと、受け入れること」のスケールが大きくなったのかな?と思います。

スケールが大きいだけに、共感して涙する部分は1作目より少なかったのですが、いろんな謎が解き明かされていたし、歌が素敵だったし、いい映画でした。
映画館で観られてよかったです!

できれば、もう一回観に行きたいな~。


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