10月6日から、日テレ系ですごいドラマが始まりました。
始まる前からTwitterでも話題になってました。
「恋です! ヤンキー君と白杖ガール」というラブコメドラマなのですが、なんと主人公が弱視の女子高生なんです。
https://www.ntv.co.jp/yangaru/
原作は「ヤンキー君と白杖ガール」という漫画で、うおやまさんという方が描いています。
どんな話かというと。
盲学校に通う弱視の女の子・ユキコと、地元で恐れられるヤンキーの黒川が恋愛する話。
残念ながら私が住む沖縄県には日テレ系のテレビ局がなく、地上波のテレビでは見られません(涙)
でも大丈夫。
ティーバーで見られるから。
むしろそのほうが、好きな時間に見られるし同世代の友達には勧めやすい!
いい時代になりました。
ドラマの感想と私の気持ち
書きたいことがたくさんあったので、まずツイートをいくつか貼り付けます。
ラブレターの話も笑った。
残念ながら私はラブレターをもらったことはないけど、晴眼者(普通に目が見える人)の友達がプレゼントと一緒に手紙をくれることがあって、太いマジックペンで大きく書いてくれる。さすがに黒川の手紙ほどデカデカと書かれてはないけど(笑) https://t.co/oReg5k9K0u
— いづる もえ (@moenoashiato) October 12, 2021
「恋です!」は、本放送終わったらプライムとかネットフリックスで全話見られるようにしてほしいなー。
そしたら、友達になった人に自分の見え方とか生活について話す時に堅苦しくならずに話しやすくなる。— いづる もえ (@moenoashiato) October 12, 2021
恋です!を居間のテレビで、今度は解説付きで見てみた。
母にも見せてみた。
「目の見え方とか細かく描かれてるね。作者は周りに視覚障害の人いるのかな?」
「面白い。主人公の後をつけるのは現実で真似したら危ない奴だけど。この女の子ははっきりものを言うからいいね」
だそうです!— いづる もえ (@moenoashiato) October 12, 2021
ドラマ見ながらの会話
母「あんたも白杖ガールだね!」
私「うーん、年齢的に白杖レディーじゃないかな?」ラブコメドラマを見ながら家族とこんな会話をしてるって変な感じ。
— いづる もえ (@moenoashiato) October 13, 2021
私は原作は読んでなくて今回ドラマで初めて「ヤンガル」を見たのですが、まず「いいね!」と思ったのが、弱視の女の子が主役ということ。
たぶん、世の中の大多数の人の認識は「白杖=まったく目が見えない人」だと思うんです。
テレビでも、全盲の人が一般の職場で働いていたり、音楽家として舞台に出ているドキュメンタリーとかはたまにやっていますが、弱視の人の生活が紹介されているのはあまり見たことがありません。
あったとしても、NHKの福祉番組とか、バリバラくらいではないでしょうか・・・。
連続ドラマの主人公が弱視というのは、新しいです。
二つ目に「いいね!」と思ったのは、主人公が盲学校に通っている設定。
障害者が主役のドキュメンタリーやドラマといえば「親の方針で普通学校に通っていて、いじめや差別に合いながらも懸命に立ち向かい・・・」みたいな内容が多いと思います。
もちろん、そういう人が道を切り開いていくわけだし、メディアで取り上げていいと思います。
でも、そればっかり取り上げられると「特別支援学校にいる障害者は頑張ってない」という偏見や、そもそも「特別支援学校」(盲学校を含む)の存在すら知らない人が大量に生み出されると思うんですよね・・・。
これまでに「弱視」と「盲学校」というキーワードが一番注目されたのは、もしかして凶悪犯罪を犯した某カルト団体関係の報道が盛んだった頃ではないでしょうか。
悲しいですが。
これは私の被害妄想も入っていますが、メディアでの障害者の扱われ方を見ていると、なんだか
極端に苦労するか極端に明るく振る舞わないと世の中の人は私の存在を認めてくれないのか?
と思えて、ちょっと辛くて、
私は思春期に入ったあたりから障害者が主役のドラマやドキュメンタリーを好んで見ようと思えなくなっていました。
主人公が闘病の末亡くなったり、家族一丸となって差別や偏見と戦ったり・・・。
短い一生を力強く生きるとか、差別を受けながら生きるとか、そういうテーマを否定する気はないけど、
実際は「ちょっと苦しい」「ちょっと面倒くさい」というのが無限に続く中で生き続けなきゃいけない人が多いわけで。
入院するほどの病気じゃなかったらちょっと休んだだけで怠けてると思われたり、限りなくゼロに近い視力をフル活用して生きていたら「なんだ、見えてるじゃん」という反応をされたり。
いや~、控えめに言って果てしなく面倒くさいっす!
「そういう人が社会で生きてちゃいけないのか? おい、こっち向け、世の中」ってずっと思ってました。
本当は、そういう「ちょっと面倒くさい」が積み重なって辛い思いをしている人ってたくさんいるはず。
ドラマの「恋です!」は、そういう人の存在を知ってもらうきっかけになるのではないかと思いました。
ドラマ1話のあるあるネタ
「恋です!」1話の中で私があるあると思ったネタを紹介します。
・ものを見るとき、顔の近くにめっちゃ近づけて見る。
・点字ブロックの存在を知らず、立ち話している人たちがいる。
・盲学校の出入り口は静まり返った中でチャイムの音が響いていて、学校特有のわさわさした声が聞こえない。
なぜなら、生徒の数が少ないから。
・弱視の人は、拡大読書器という機械で細かい文字を読む。
・「視覚障害者」とひとまとめにされがちだけど、視力や見える範囲はひとそれぞれ違う。
・相手の顔が見えないので、知っている人が近くにいても相手から声をかけられないと気付かず素通りしてしまう。
・白杖は意外ともろく、歩行中に自転車や車にぶつかって折れてしまうことがある。
逆に「そんなことしないよ」と思ったネタは、初対面の相手の顔を至近距離からまじまじと見つめたり、顔を触ったりすること。
でもこれは、主役のユキコが偶然黒川の股間を蹴り上げてしまったのと同じで、物語を盛り上げるためのスパイスというか、とっつきやすくするための演出と思って見ていました(笑)
最後に
グダグダしてまとまりのない感想になってしまいましたが、何から書こうか迷ってしまうほど感想がたくさんあって💦
このドラマは、Twitterを見る限り当事者からの評判も良いです。
視覚障害者と関わったことがない人でも見やすいんじゃないかな?と思いました。
お笑い芸人の濱田祐太郎さんの解説コーナーも面白いです。
あと、助けてもらったらお礼を言うけど「嫌なものは嫌」とはっきり言えるユキコの性格にも好感を持ちました。
今日10月13日は2話の放送ですね。
これからどんな展開になるのか楽しみです!
大学の友人2人にティーバーのURLつきでこのドラマをお勧めしたら興味を持ってくれて、1人は早速見て感想もたくさん送ってくれました!
もう1人は、「ちょうど漫画が気になっていたところ!ドラマ化してたんだね」という反応をくれました☆
漫画やドラマというとっつきやすいエンタメ作品で障害者が取り上げられる機会が増えたら、私たちの存在をもっと身近に感じてくれる人が増えるのではないかと考えます。
そしたら、駅の人混みの中でホームから線路に転落する人や、歩行中に白杖を折られて放置される人は減っていくかもしれません。
そんな世の中になったら素敵だなと思います。
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