母校の先輩方や、お世話になっている方達がドキュメンタリー映画の上映会を企画していたので見に行ってきました。
タイトルは「イーちゃんの白い杖」。
静岡で生まれ育ったとある姉弟の成長を20年間に渡り取材し続けたことで生まれたドキュメンタリー映画。
姉のイーちゃんこと小長谷唯織さんは生まれつきの全盲、弟の息吹さんは一人では身の回りのことができないくらいの重度の障害を持っています。
テレビ局の記者でこの映画の監督でもある橋本真理子さんが、盲学校の記念式典の取材でイーちゃんに出会い、「この子ともっと話してみたい」と思ったことがきっかけで、小長谷さん一家への取材が始まりました。
映画の内容などは、下記のページをご覧ください。
http://www.sut-tv.com/ichan/
自立とは?
生きることとは?
家族とは?
ということを問いかけてくる内容となっています。
また、20年に及ぶ取材を映画として発表したきっかけは、神奈川県相模原市で起きた障害者を狙った凄惨な殺傷事件。
その事件の犯人の「重度の障害者なんて生きてる意味がない」という言い分を聞いて、
「そんなことない」ということを全国に伝えたくて、橋本監督はこの映画を制作したそうです。
映画が生まれた経緯から内容まで、とにかくすごいの一言。
上映会の実行委員をしていた視覚障害者の先輩方が「いい映画だよ」と言っていたし、動画サイトに載っていた映画の紹介番組も見て、わざとらしいお涙頂戴で泣かせようとしてくる映画ではないということは本編を見る前から伝わってきていました。
ただ、私は最近心が荒れ気味なので、
真面目に生きてる人の映画を素直に受け止めきれるのか?
「そんなに頑張りたくないし」とか、ちょっと失礼な感想を持ってしまうのでは?
という不安がありました。
でも、せっかく周りの人たちが実行委員会を立ち上げて頑張っているし、障害をテーマにした映画で当事者からの評判がいいものって少ないし、思い切って見に行きました。
映画を見てるときは、クスッと笑ったりボロボロ涙を流したり、表情筋が忙しく動いていました。
そして、「視覚障害者同士でも分かり合えないこともある」とか、そういう暗い部分も描いていたので共感できました。
だけど、私はあんなに真面目に生きられないかな・・・という気持ちもあり、今は何とも言えない感じです。
イーちゃんご本人、ご家族、盲学校の先生、映画を制作した方々が本当すごすぎて・・・。
悪い意味ではなくて、ちょっと圧倒されてる感じです。
生き方について考える機会を得られた、それがこの映画から得たことなんじゃないかと思いました。
これから生きていく中で、イーちゃん達が伝えたいことがよく分かる日が来るかもしれないので、それを楽しみにしたいと思います。
☆追記
この記事を書いた時の私は少し情緒不安定で、うまく感想をまとめきれませんでした。
だけど、映画を見てから1週間が経った頃、改めて思い返していろんな感想が出てきて、心に残った場面について感想を書きたくなりました。
やっぱり、いい映画、心に残る映画です。
視覚障害当事者や、普段身近で接する機会がある人はもちろん、それ以外の人にも見てほしい映画だと思いました。
1週間後に改めて書いた感想記事も、お読みいただけると嬉しいです。
イーちゃんの白い杖 感想
https://moenoashiato.com/?p=832
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