手術と入院と義眼と 1

今週、右の眼球摘出手術を受けました。
手術の前日から数えて5泊6日入院して、退院の時に主治医からお試し用の義眼を渡され、今はそれを使って義眼の扱いに慣れているところです。

まだ傷は痛みますが少しずつ良くなってますし、今のところ出血や瞼の腫れもなく主治医からも「傷の治りは順調です」と言われています。
今は風邪のような症状がいろいろ出ていますが、生まれて初めての全身麻酔での手術だったから体がびっくりしているようです。

手術をした日

全身麻酔、あれはすごいですね。本当に意識がない間に終わってました。

朝の8時半ごろにドラマみたいな手術室に連れて行かれて、手術台に寝かされて心電図の音が聞こえて当然すごく緊張していました。
点滴をつけられて、口元にゴムのマスクをあてられて麻酔科の先生から
「このマスクから酸素が出ます。慌てないでゆっくり呼吸してください」
と言われて、
「ゆっくり呼吸? できるかな」
と思いながら何回か呼吸をしました。
そのすぐ後には「いづるさーん、終わりましたよー」と起こされていました。

呼ばれる直前は夢を見ていたような気もします。ポケモンが出てきてた気がするから、きっと楽しい夢だったのでしょう。

呼ばれた時に「右目を取ったんだよね?」と思いながら左目を開けると手術室の天井の電気が見えました。でも、左目を開けてよく見ようとすると眼帯がつけられた右目に激痛が走って長く開けていられません。
(一時的なものならいいな)
と思いながら左目を開いたり閉じたりして、周りの物音や体の感覚で病室まで運ばれてるのを感じ取っていました。

お昼ご飯を運ぶ人の声が周りでしていたので、病室に着いたのは12時ごろだったと思います。
ひたすら痛みでうめいていました。
目だけではなく、お腹も痛くなってました。
点滴から痛み止めを入れてもらい少し良くなっても、すぐに痛くなります。
当日の朝まではいなかった新しい患者さんが同じ病室に来ていたのですが、ご機嫌大荒れなおばあちゃんで、痛い上に耳もつらかったです。
なぜ自分が入院してるのかわからないようで、「早く部屋に戻して!!誰か来て!!」って叫びながらベッドや机を叩いていました。
おばあちゃんも術後で意識が朦朧としていたのかもしれないし、もともと脳とか精神の病気だったのかもしれません。
翌日退院していった時は正直ホッとしました。

みんな病人だから誰が悪いわけでもありません。
コロナ禍で患者の付き添いが認められなくて障害が重い人やせん妄の人を見る人手も足りず、病室も足りないから起こる問題なんだろうと思います。

3時ごろ、両親が面会に来てくれました。
コロナの影響で、この病院での家族の面会は1日1回15分と決められています。
私が入院していた病棟は、病室まで家族を来させていいことになっていたのでまだ融通がきくほうでした。
両親がいろいろ声をかけてくれたけど、ひたすら「うん、痛い」しか言ってなかった気がします(笑)
覚えてるのは「今は痛くてあんまり開かないけど、左目はちゃんと見えるよ」と言った時に安堵の様子が伝わってきたことでした。
両親は、私以上に左右の目を間違えられないかをとても心配していたので。

夕方からはご飯を食べていいと主治医から許可が出ていましたが、気分も悪いしいつもよりさらに視界が悪くなっていたしで、一口も食べられませんでした。
この日は、スポーツ飲料と水とメイバランス (体が弱ってる人用の栄養食品) だけを飲みました。

次の日

手術をした次の日の朝も、頭痛と吐き気でぐったりしていました。
あの頭痛は首と肩の緊張からきてたような感じでした。
あと、あくびが出そうになると右目に強い痛みが走るので困りました。この症状は2日くらい続きました。
顔の神経や筋肉って、繋がってるんですね…。

よかったのは、この日の朝からは左目をいつもみたいに開けられるようになっていたこと。
朝の主治医の診察で眼帯を外してもらい、「手術した目の出血や腫れもないので早ければ今日退院できますよ」と言われましたが、あちこち痛くて体調が悪かったのでもう少し入院させてもらうことにしました。

朝は水分を多めに取って痛み止めを飲んで気絶するみたいに眠って、ようやく昼からはご飯を少しずつ食べられるようになりました。
看護師や食事担当のスタッフは急いで大勢の患者のご飯を配っているので、メニューの説明をしてもらう余裕はありません。
お皿の蓋をゆっくり外して、料理のにおいを頼りに「これはいけそうかな?」、「これはちょっと今は無理そう」と判断しながら食べやすそうなものを食べていました。
ご飯、汁物、酢の物、鶏肉、さっぱりした果物など癖が少ないものは食べやすかったです。
ちなみに、数日間の入院生活の中で煮込まれた鶏肉が夕飯に出た時はご馳走に思えました。

それからは少しずつ激痛の頻度が減っていき、家族や友人とラインをしたりヘッドホンで音楽を聴いたりする元気も出てきました。
書きたいことが多いので、今回はこの辺で!

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